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今日も春待ち [叙情的四季彩]

香る花が好きである。

今日、沈丁花の蕾がふっくらとしているのを見つけ、また、春待ち病がひどくなった。今冬は、ずっと寒さ厳しかったので、春を待つ気持ちがいっそうつのる。こんなに思い焦がれるのは、思春期以来か・・・。冷え冷えとした空気の中で、沈丁花の香りを思い浮かべるのは、なかなかいいもんである。ちょっと遠慮がちに香る、あの感じ・・・。しかし、香りを思い浮かべるって、不思議だなあ。色や音、形や言葉より、味と匂いは、より抽象的というか、個人的というか。
私の中で、花の三大名香といえば、梔子<クチナシ>、梅、そして、沈丁花。梔子は、初夏の湿気た真夜中に、白いベルベットのような花びらからあやしく立ちのぼる艶香、梅は、凜としたしたたたずまいの枝振りにそれとなくただようなまめかしい香り。そこへいくと、この、沈丁花の香りは、どこまでも清々しい、深窓の令嬢(架空の生物か・・・)のごとき香りなのである。
父がまだ若かった頃、つまり、私がまだ子供だった頃、私と同じ春生まれの父はこの沈丁花の香りが大好きで、こっそり近所の街路樹の沈丁花の枝を、花のひとかたまり分手折ってきて、しばらく香りを楽しんでいたが、そのうち、花の部分を、鼻の下にセロハンテープで貼り付けるという暴挙に出た。根っからの芸術家気質の父、もう、ここまでくると、風情があるんだか、無邪気なんだか、滑稽なんだか、変人だか、わかんないのである。
その父は、往年のたばこの吸いすぎで、今は肺気腫になり、家でも、外出先でも、酸素チューブ必携の身になってしまいましたが、コロコロと酸素ボンベを引っ張って歩く散歩の折にでも、沈丁花の香りで胸一杯になるといいな、と願う、父親そっくりの娘の、心のうちです・・・。
春よ、来い。
写真.JPG
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コメント 2

菅原@ビデオ屋

花の香りは風情があって良いのですが、個人的には花粉症で目が痒くなるのがたまらない今日この頃でした(^^;;
by 菅原@ビデオ屋 (2013-03-05 08:00) 

くりまき

かく言う私も花粉症・・・。
by くりまき (2013-03-07 02:33) 

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